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あのころ、塩田平で。その2

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先頭は最近、移籍してきたばかりのもと東急電鉄5000系。昭和29年生まれ。
軽量化を徹底追及した末に生まれた断面をみるとおにぎりのような形のモノコックボディはほかに類例のない斬新なスタイル。運転台を後付けする大改造を受けていても一目瞭然。
うしろに従うのは「丸窓電車」。正式にはデハ5250型。昭和2年生まれ(!)。
この鉄道生え抜き。

生まれも育ちもまるで異なる電車同士が手を取り合って黄昏時の塩田平を駆ける。


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1997年秋。
上田は開業した「長野新幹線」の停車駅になった。
そして新幹線とひきかえにJRは信越本線の経営を手離し、それを長野県が買い取って第3セクター「しなの鉄道」になった。
さらに、新幹線開業に合わせて駅も高架化されたらしい。

わずか21年前、というつもりが21年も昔の、と言わなければならないほど温泉ゆき電車の始発駅は変貌してしまったようだ。

この写真は前夜泊まった駅前の「東急イン」の客室から撮ったもの。
信越本線のホームには上野ゆき特急<あさま>を待つ人々が集い、温泉ゆき電車のホームにはラッシュ輸送のために、上田交通の動ける電車がみな集まってきたかのような賑わいを見せている。

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昨日に引き続き下之郷のカーブに向かう。昨夕とは反対に順光となるカーブ南側に立つと背景にぽっかりそびえる残雪の独立峰。浅間山である。塩田平から見えるとは思っていなかったのですっかり嬉しくなってしまった。

<つづく>
by y-gotosan | 2005-06-17 22:06 | 汽笛の風景
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